慢性炎症を防ぐために

慢性炎症は、食事その他の生活習慣を改善することで予防できます。

具体的には、、

【食事】

炎症を促進する食品(×)は極力控え、炎症を抑える食品(◎)を積極的に摂るようにする。

×精製された食品や加工食品(砂糖、ハムやベーコンなどの加工肉、添加物の多い食品など)、
トランス脂肪酸を含む食品(牛肉、羊肉、バターや牛乳などの乳製品、マーガリン、ファットスプレッド、マヨネーズなど)

◎オメガ3脂肪酸※を多く含む食品(青魚、海産物、大豆、クルミ、亜麻仁油、エゴマ油など)、
抗酸化物質を含む食品(緑黄色野菜や果物、海藻、胡麻、ナッツ、スパイスなど)

△(摂りすぎ注意!◎とのバランスが大事!)
オメガ6脂肪酸を多く含む食品(牛肉や豚肉、卵などの動物性脂肪、コーン油、大豆油などの植物油)

※「慢性炎症は脂肪細胞から始まる」とも言われるほど脂肪と炎症は密接に関わっていることから、脂肪を摂り過ぎないだけでなく、どのような脂肪を摂るかということがとても重要!

※オメガ3脂肪酸について知っておくべき7つのこと
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/communication/c03/05.html

こんなにいろいろ頭に入れておけないという方にお勧めなのが「孫は優しい」というキーワードです。

・・・豆類
・・・胡麻、ナッツなどの種実類
・・・ワカメ(などの海藻類)
・・・野菜
・・・魚
・・・シイタケ(などのキノコ類)
・・・芋類

これらには血糖値を緩やかに上げる、いわゆる低GIの食品も多いので、肥満や糖尿病などの対策としても有効です。

参考:
食事性炎症指数(Dietary Inflammatory Index:DII)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23941862

追記:この投稿を書き上げた直後にこんなん見つけました(なんてタイムリー!)
https://diamond.jp/articles/-/358863

【運動】

生活習慣病などの慢性炎症で血管に集まってきた炎症細胞(好中球やリンパ球)は、サイトカインというタンパク質を分泌し、病態を悪化させます。

サイトカインを大別すると、
・生体内に様々な炎症反応を引き起こす(=免疫が高い)・・・炎症性サイトカイン
・炎症反応を抑制する働きを持つ(=免疫が低い)・・・抗炎症性サイトカイン
の2つがあり、バランスを保っている。

運動は、脂肪を減らして肥満を改善する効果があるだけでなく、運動をすることで一定量の抗炎症性サイトカインが分泌されるため、感染を撃退し、炎症を抑えることも期待できます。

2020年の「Frontiers in Physiology」誌に掲載された論文によると、、
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphys.2019.01550/full

中~高強度の運動をすると、炎症性サイトカインが分泌された後、炎症反応を打ち消すために、抗炎症性サイトカインが放出されることが示されています。

中強度(~高強度)がどの程度のものかというのは個人によるところですが、あまり激しい運動は、体の酸化や免疫機能の低下、炎症の促進などを招くため、心拍数が安静時より 50〜60%高くなるようなものを目安にするとよいでしょう。

【喫煙・飲酒】

タバコの煙を中心とした有害物質を長期間吸い続けると、肺の慢性炎症性疾患であるCOPDを引き起こし、呼吸機能が低下します。また、飲酒(アルコール)は肝臓や膵臓に慢性的な炎症を引き起こすとても大きな要因です。
喫煙習慣はやめられるならやめた方がいいし、アルコールも控えるに超したことはありません。

【ストレス管理と免疫機能の保持】

ストレスも炎症を促進する大きな要因のひとつです。そのため、十分な休息をとる、自分に合ったリラックス法を持つなどしてストレスをコントロールしましょう。
また、免疫機能を正常に保つためには、量だけでなく質のよい睡眠をとることも重要です。

【参考までに】

人体の機能の停止(=死、自然死)がどのような順序で起こるかというと、
初めに運動機能(歩けなくなる)、次いで咀嚼・嚥下機能(食べられなくなる)、最後に呼吸機能(息ができなくなる)です。
それを念頭に置けば、運動や食事、喫煙習慣などを改善することの重要性は明らかですよね!

【そしてもうひとつ追記:知れば知るほど怖い話】

IARCの発ガン性リスク一覧(Wikipediaでの日本語訳)も併せて見ていただくと、
加工肉・アルコール飲料・タバコの喫煙・無煙のタバコ製品は、プルトニウム239、放射性ヨウ素被曝などと同じグループ 1(ヒトに対して発ガン性がある)に、フライドポテトやポテトチップスなどの揚げ芋にも含まれるアクリルアミド・赤肉はグループ 2A(おそらくヒトに対して発ガン性がある)に分類されていることがわかります。

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